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 SAPジャパンは5月18日、SOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づいたシステムの導入コンサルティング・サービス「Enterprise Services Architecture(ESA)アダプションプログラム」を発表した。同日から提供を開始する。SAP製品を利用してSOAに基づいたシステムを構築するために必要な教育や、導入スケジュールの提示などを行う。SAP製品をすでに利用しているユーザーやパートナー向けに提供する。

 SOAとはシステムを「サービス」の集合体と、とらえる考え方である。ESAとはSAPジャパンが提唱するSOAのことを指す。ESAアダプションプログラムは、ERPパッケージ(統合業務パッケージ)を含むアプリケーション群「mySAP Business Suite」や、ミドルウエア群「NetWeaver」を利用してSOAに基づいたシステムを構築することが目的。ユーザー企業の経営戦略を踏まえて、システム構築の課題や手順を利用企業の経営戦略に基づき、SAPジャパンが提示する。同社はESAアダプションプログラムを提供するために、約30人の専任組織を立ち上げた。

 ESAアダプションプログラムを開始した狙いについて、SAPジャパンの玉木一郎バイスプレジデント ソリューション統括本部長は、「SOAを提唱している他社に先駆けて、導入事例を作ること」と話す。ESAを構築する際には、Webアプリケーション・サーバー「WebAS」や、ポータル構築ソフト「EP」、EAIソフト「XI」などを含むNetWeaverが重要になる。玉木氏は、「昨年はNetWeaverの導入を中心に推進してきた。今年は次のステップとして、NetWeaverを活用してESAを実現できるよう支援していく」と説明する。

 ESAアダプションプログラムは、導入の段階に合わせて(1)Discovery、(2)Evaluation、(3)Implementation、(4)Operationsの四つのプログラムで構成する。

 (1)では、ESAやSAP製品を理解するための教育「ESA Education Workshop」や、SAPのコンサルタントとユーザー企業の担当者がESAを実現する際の課題を話し合い、ユーザー企業のシステムのあるべき姿を提示する「ESA Opportunity Workshop」を実施。(2)は、ユーザー企業の業務やシステムの要件に基づいて、具体的にシステムをESA化するためのロードマップを提示する。(3)は、(2)のロードマップに基づいて実際にシステムを構築する。(4)は保守・運用段階で、ESA/NetWeaver用のユーザー・コミュニティなどへの参加などを促す。

 こうした手順や内容は、「従来から当社が提供しているERPパッケージの導入サービスと変わらない」と、NetWeaver Advisory Officeの長船利彦NetWeaverアドバイザは話す。ESAの導入にフォーカスした点が今回のサービスの新たな点だ。

 (1)と(2)はSAPジャパンが、(3)と(4)はSAPジャパンまたはパートナー企業が実施する。(1)にかかる期間は3日間程度、(2)は20日間程度を見込む。料金は(1)は無償、(2)は有償で、(3)は実際のシステム構築費用が必要。(4)は従来の保守費用(通常は年間ライセンス料金の17%)でサービスが受けられる。

 玉木氏は、「ESAに移行するには顧客側の協力が欠かせない」と前置きした上で、「来年にはESAアダプションプログラムを利用して、ESAに基づいたシステムを構築するユーザーが登場すると思う」と話す。今年末までに約30社のESAアダプションプログラムの採用を見込む。

島田 優子=日経コンピュータ