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 九州地区に本拠を構える十八銀行(長崎県)と佐賀銀行(佐賀県)、筑邦銀行(福岡県)は5月20日、次世代勘定系システムの共同化方針を明らかにした。日本ユニシスが開発するWindowsで動作する勘定系パッケージを採用し、その運用を同社にアウトソーシングする。次期勘定系システムの稼働時期は、十八銀行が2009年1月、佐賀銀行は2009年5月、筑邦銀行は2010年1月以降を予定している。開発金額は3行合計で100億円弱になるとみられる。

 共同化方針の骨子は、(1)新システムには、日本ユニシスが開発・販売する勘定系パッケージ「BankVision」の採用を内定、(2)日本ユニシスの共同運用センターを利用し、そこでの運用をアウトソーシングする、(3)「三行システム移行協議会」を設置し、コスト削減と、安全で効率的な以降を両立させる、の3点。システム稼働後の運営形態は、今後の協議で確定する。

 BankVisionは、日本ユニシス製大型IAサーバー「ES7000」と「Windows Server2003Datacenter Edition」を組み合わせたプラットフォーム上で動作するパッケージ製品。これまでに、百五銀行やアイワイバンク銀行が採用を決めている(オンライン特化のアイワイバンク銀行向け製品名はBankStar)。これで、BankVisionの採用行は合計5行になった。

 共同化プロジェクトに対し、3行は背水の陣で臨む。3行は2003年5月、富士通との共同化プロジェクトを撤回するなどしており、再度の失敗は許されないからだ。2000年12月に3行は、富士通の勘定系パッケージ「PROBANK」を採用することで最終合意し、稼働時期を2003年5月に決めた。ところが、2001年11月に、稼働時期を2004年1月に延期することを発表。さらに2002年10月には、2006年1月に稼働時期を再延期した。富士通がPROBANKの開発に手こずり、PROBANKの第1号ユーザーである東邦銀行の稼働が遅れたことが主な原因である。

 そもそも十八銀行は、福岡銀行と広島銀行とシステムの共同化に取り組んでいたが、1999年7月に離脱。その後に、佐賀銀行と筑邦銀行を新たな共同化パートナに選んだという経緯がある。そこでの検討結果が、富士通との共同化プロジェクトだったが、最終的に導入は撤回となり、3行の共同化プロジェクトは振り出しに戻っていた。

 その後、日本ユニシスのほか、日本IBMやNTTデータ、NECなどが売り込み合戦を再開。以来、3行の決断の行方が注目を集めていた。今回の採用内定で、日本ユニシスは地銀の基幹系システム・ユーザー数を10行に伸ばしたことになる。

大和田 尚孝=日経コンピュータ