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 マイクロソフトは5月24日、クライアント向けWindowsの64ビット版「Windows XP Professional x64 Edition」を発表した(出荷開始は6月1日)。インテルの「EM64T(拡張64ビット・テクノロジ)」対応プロセサやAMDの「AMD64」対応プロセサといった「x64プロセサ」で動作する。原則として企業向けで、企業向けの割引制度「ボリュームライセンス」か、搭載機のみで販売する。5月16日に発表したサーバーOS「Windows Server 2003 x64 Edition」と合わせて、現行のWindowsに64ビット版が出そろった。

 XP x64 Editionでは、128Gバイトもの巨大なメインメモリーを利用できるようになる。マイクロソフトはCADや科学技術計算、金融シミュレーション、ゲームや映画などのCG作成といった、高速処理が必要な分野への売り込みを狙う。

 もっとも、これらの分野でもすぐに64ビット版Windowsが必要になるわけではない。64ビットの機能を生かすには、アプリケーションも64ビット処理できるよう、改良する必要があるからだ。マイクロソフトでパートナー向けのマーケティングを手がける、Windows本部の長尾康氏も、「普及のカギを握るのは、アプリケーションや周辺機器の品揃え」と話す。

 「Windows 3.1の時代にWindows NTを投入した時も、アプリケーションが少ない、用途が分からないといった声はあった。しかし今では、Windowsワークステーションはメジャーな存在だ。もちろん、64ビット版Windows XPが一気に普及するとは思っていないが、Windows NTが登場した時よりも、アプリケーションや周辺機器を開発しやすい環境を用意している」(同)。

 一例として長尾氏は、デバイス・ドライバの仕様を挙げる。「64ビット版Windows XPのデバイス・ドライバの仕様は、基本的に32ビット版と同じ。Windows NTのドライバは、Windows3.1とは全く違っていた。パートナーにとっては、比較的楽に64ビット版のアプリケーションや周辺機器を開発できるだろう」(同)。

玉置 亮太=日経コンピュータ