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 5月31日、住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)には違法性がないとの判決が、名古屋地方裁判所で下った。この裁判は、愛知県内の住民13人(原告)が国と県、住基ネットを管理する地方自治情報センター(被告)を相手取り、原告の個人情報の削除と一人当たり22万円の支払いを求めていたもの。名古屋地裁は住民側の請求を棄却した。

 わずか1日前の30日には、金沢地裁で同様の裁判に対する判決があり、住基ネットは憲法のプライバシー権や人格権を侵害すると判断し、原告の個人情報削除などを命じたばかりだ。

 総務省は、「まだ詳細を承知していないが、住基ネットの適法性、有効性について国の主張の正当性が認められたものと理解している」(自治行政局市町村課)とのコメントを発表した。

 原告の住民が組織する市民団体「住基ネット差し止め訴訟を進める会・東海」は今回の判決について、「裁判長が原告の主張する機会を奪い、判決言い渡しを強行するなど審理の進め方などが不当だった。即座に控訴する」という趣旨の声明を発表している。

(広岡 延隆=日経コンピュータ)