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 楽天は8月1日、約1万4000の加盟店すべてを、同社が運営するクレジットカード決済代行サービス「R-Card Plus」へ年内に加入させる方針を決めた。これは、7月23日に明らかになった個人情報流出事件に対応したもの(関連記事1)。緊急の説明会に出席した三木谷浩史社長は、「これまでは加盟店それぞれに、個人情報を適切に取り扱うようお願いしてきた。しかし今後は、楽天が加盟店を積極的にリードせざるを得ない」と語る。

 これまで、クレジットカードの決済処理は各加盟店が受け持っており、カード番号や有効期限などの情報を加盟店が閲覧できる状態だった(関連記事2)。楽天は今回の措置で、店舗側から顧客のカード情報が閲覧できないように店舗管理システムを改修し、情報流出を防ぐ。

 ただし、既にカード会社と個別に契約している加盟店は、改めてR-Card Plusへの加入審査を受ける必要がある。審査期間を考慮すると、全加盟店がR-Card Plusに加入し直すには数カ月必要と見られる。そこで楽天は「カード決済代行あんしんサービス」と呼ぶ移行措置を用意、8月11日から全加盟店に適用する。これはカード会社と各加盟店との契約関係を維持したまま、決済処理の手続きだけを楽天が代行するもの。手数料は当初の2カ月間のみ無料とする。

 新しい方式では、決済代行の手数料を加盟店が楽天に支払う必要がある。この点に関して三木谷社長は「今まで決済処理にかかっていた人件費を軽減できる分、手数料コストを吸収しやすいのではないか」と、加盟店からの支持獲得に自信を示した。

 また同社は9月1日をめどに、店舗から顧客の電子メール・アドレスを閲覧できないように店舗管理システムを改修する。今後店舗は、楽天のシステムに備わるWebフォームを通じて顧客にメッセージを送信するようになる。

 なお、今回の情報漏洩事件の舞台となった加盟店「AMC」の運営元であるセンターロードは7月30日、「すべてを洗い出し検討した結果、弊社の人為的要因から漏洩したとは思えない」と主張するWebページを公開した。「警察の捜査中」として明言を避けつつ、加盟店側からの情報漏洩を匂わせる楽天に反論している。

本間 純=日経コンピュータ