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 プロバイダ大手のインターネットイニシアティブ(IIJ)は8月12日、2005年度第1四半期(4月~6月)の業績報告会を行った。席上で同社の鈴木幸一代表取締役社長(写真)は「予想以上に良いスタートが切れた。例年苦しい第1四半期を好業績で乗り切ったことで、構造的な体質改善ができていると(アナリストなどから)見てもらえるはずだ」と述べた。

 同社の今四半期の業績は、連結売上高が前年同期比で13.9%増の98億8000万円。営業利益は2億5000万円と、1億円の赤字を計上した昨年同期から3億5000万円の利益増を果たして黒字転換した。株式の売却益などを含めた当期の利益は6.2億円。

 同社の売上高は例年、第1四半期が最も低く、期末に向かって上がる傾向を持つ。システム・インテグレーション関連の売り上げが、企業のIT投資の季節変動要因によって落ち込むためである。しかし今期はその落ち込みを例年より抑えられた。一つの理由は、運用サービスの売り上げが26億円と昨年同期比で60%、前四半期比でも3.2%の増収と好調なこと。鈴木社長は「企業のIT投資が活性化しているせいではないか。期末に向かって良い材料だ」と分析した。

 主力であるインターネット接続サービスの売り上げ全体に占める比率が徐々に下がっている点に関して鈴木社長は、1Gビット/秒の接続回線を利用する企業が増えている実例を引きながら「本業はあくまでインターネット接続。接続単価の下落が止まらないため、結果的に比率は下がっているが、今後とも世界最高の技術を持つ接続業者でありたい」と述べた。

 またこの席でIIJは、60.1%を出資するアイアイジェイメディアコミュニケーションズ(IIJ-MC)と、26.7%を出資するアジア・インターネット・ホールディング(AIH)の2社を完全子会社化した後、IIJ本体に吸収合併(一部事業はアイアイジェイテクノロジーに分割吸収)すると発表した。

 IIJ-MCはインターネットを使った音楽や映像の配信事業、AIHはアジア地区でインターネットのバックボーン構築・運営事業を担ってきた。今回の決断の理由について鈴木社長は「設立当初は革新的だったが、ようやく私の構想に時代が追いついてきた。必要とされる設備の規模などを考えると、今後はこれらの事業をIIJ本体が担った方が効率的と判断した」と説明した。

山田 剛良=日経コンピュータ