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 英国最大の通信事業者BTは,電話交換機網を捨て音声や既存のデータ伝送サービスを統合したIP網を構築する「21世紀プログラム」を進めているという。その投資金額は,年間5000億に上る。BTのマシュー・ブロス最高技術統括者(CTO)に同社の戦略を聞いた。(聞き手は山根 小雪=日経コミュニケーション)

--「21世紀プログラム」とは何か。
 約100年かけて構築してきた電話交換網を捨てて,統合IPネットワークを構築する。2007~2008年の完成を目指している。最終的には,音声はもちろんのこと,ATM(非同期転送モード)やフレーム・リレーなどのサービスまですべてIP網に乗せていく計画だ。
 統合IP網を構築するだけではない。ブロードバンドやモバイルにも注力する。一時は悪化した財務状況も改善し,投資する原資も獲得できた。これまでは,回線を“売る”ビジネスだけをしてきたが,今後はサービス開発に力を入れていく。
 今は戦略を詰めている段階だ。世界中の通信事業者やメーカーなどにコンタクトし,優れた技術やモデルを当社の計画に盛り込むつもりだ。日本のブロードバンド・サービスは普及率を含めて学ぶべきところがたくさんある。情報家電を含めたユビキタス・サービスにも注目している。

--ブロードバンド・サービスの状況を聞かせてほしい。
 BTのADSL(asymmetric digital subscriber line)ユーザー数は200万に到達したところだ。ADSLサービスのエリア・カバー率は現時点で88%。現在もエリア展開を続けており,2005年内にも限りなく100%近くまで広げる計画だ。収容局からの距離が遠くてADSLを利用できないエリアについては,次世代長距離無線通信技術「WiMAX」などを使ってブロードバンド・サービスを提供することを考えている。

--日本ではFTTH(fiber to the home)サービスでインターネット接続,IP電話,IP放送の三つを同時に提供する“トリプルプレイ”が徐々に始まっている。計画をあるのか。
 まだFTTHサービスは提供していないが,2004年中にトライアルを開始する。トリプルプレイは,ADSLユーザーを対象に2004年中に立ち上げる計画だ。