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パソコン販売大手のソフマップが運営する「ソフマップ・ドットコム」は,リアル店舗にほぼ匹敵するほどの多彩なサービスを提供するECサイト。月間アクセス数は3600万ページ・ビューを記録する人気サイトだ。高速回線やサーバー完全2重化,負荷分散装置の導入で,大量アクセスを手際よくさばくシステムを構築した。

(加藤 慶信)

ECサイトの構築を手がけたネットワークシステム部の野添隆博部長

米アルテオン・ウェブシステムズの負荷分散装置「ACEdirector3」

 「ソフマップ・ドットコムはネット上の仮想店舗。しかし我々は,数あるリアル店舗の一つとしてとらえている」。ソフマップの電子商取引(EC)関連事業を統括する高橋人也専務は,同社のECサイト「ソフマップ・ドットコム」(http://www.sofmap.com)の位置付けをこう話す。

 高橋専務の言葉通り,ソフマップ・ドットコムは,リアル店舗に匹敵する多彩なサービスを提供する。「リアル店舗と同じイメージで内容が分かりやすく,結果として多くの顧客が訪れる」(高橋専務)ことが強みだ。

 新商品だけで常時3 万点以上を品ぞろえするほか,中古商品の販売や査定サービス,下取りサービスも手がける。下取りを検討する顧客は,Webブラウザ上で自己査定することも可能だ。

 さらに,同社が会員向けに発行する「ソフマップ会員カード」も,リアル店舗と共通して利用できる。

2月末には売上高100億円に

 ソフマップ・ドットコムは,95年12月に「ソフマップコムストア」の名称でスタートした。その後,部分刷新を重ね,店舗と同様のフル・サービスを目指してきた。現在では,月間3600万ページ・ビューを記録する人気サイトに成長。99年度に30億円だった売り上げは,2000年度(2月期)に入り8月末時点で累計33億円に達した。「年末商戦後の2000年12月末には80億円,2001年2月末には100億円を達成できる」(高橋専務)。仲介ではなく自前で物品を販売するECサイトとしては日本最大級の規模である。

 店舗と同じサービスを提供する一方,会員とのコミュニケーション・ツールの役割も担う。同社が2000年1月に追加した「マイソフマップ」機能がそれ。あらかじめ個人情報を登録しておき,次回の購入時に同じ情報を入力する手間を省く機能である。

 導入の背景には顧客の再購入率の高さがある。同社によると「2000年4月に商品を購入した顧客が,その後4カ月以内に再び別の商品を購入する割合が71.2%もあった」(総合企画室の松田信行課長)。“常連客”の使い勝手を高め,再購入率のさらなる向上を狙う。

WAN回線はルーター機能で2重化

 アクセスの多い人気サイトだけに,サイトの安定性と高速性は欠かせない。たとえリアル店舗に近いサービスを提供できても,システム・ダウンするようではビジネスにならないからだ。

 そこで同社は,WAN回線から各種サーバー,ネットワーク機器などあらゆる機器を完全に2重化し,安定性を確保した。さらに,高速なレスポンスを実現するために負荷分散装置を導入。ファイアウォールやWebサーバー,データベース・サーバーのそれぞれでトラフィックや処理負荷を分散している。

 WAN回線は,米シスコ・システムズのルーターが持つ障害復旧機能を利用して2重化した。2台のルーターのうち1台をアクティブ,1台をホット・スタンバイとし,それぞれ別のIPアドレスを割り当てておく。さらに,これら二つのIPアドレスとは別に,2台のルーターに共通した仮想IPアドレスを割り当てておき,この仮想IPアドレスをインターネットイニシアティブ(IIJ)側のDNSサーバーに登録する。

 仮想IPアドレスあてのIPパケットは,通常はアクティブなルーターで受信する。その一方で,ホット・スタンバイのルーターは常にアクティブなルーターを監視。機器故障や回線障害が発生した場合には,仮想IPアドレスあてのIPパケットをホット・スタンバイのルーターで受信する仕組みだ。

※全文は,日経コミュニケーション2001年1月1日号をご覧下さい。

図 ソフマップが運営するECサイト「ソフマップ・ドットコム」のシステム構成
あらゆる障害を想定してダウンしないシステム構成を採用した。WAN回線,データ・センター内のネットワーク,サーバー群をそれぞれ2重化している。さらに,サーバー負荷分散装置を利用することで,拡張性と同時に障害発生時に備える。リニューアル・オープン時,米国での事例を参考にデータベースの負荷分散も導入した。

 本記事は日経コミュニケーションからの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。