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年間約10兆円の市場規模のうち,1兆円以上を占める旅行代理店最大手のJTB。国内ホテルだけで1日10万室を提供できる豊富な旅行商品を,EC(電子商取引)サイト「JTB INFO CREW」で提供。決済機能を物理的に分離して,低コストとセキュリティ,負荷分散,安定稼働,拡張性など様々な要件を満たした点が特徴だ。

(杉山 泰一)

Web戦略を統括する市場開発部インターネット推進チームの北上真一チームマネージャー・主任研究員

「予約系システム」や基幹情報システムのホスト・コンピュータがあるJTB木場分室ビル

「日本でインターネットが話題になる前の94年,米国ではエージェント(代理者・代理店)と名の付くものはなくなると話題になった。しかし当社は,むしろインターネットを利用できると考えた」。JTBの北上真一市場開発部インターネット推進チーム・チームマネージャーは,Webサイトを立ち上げる直前の心境をこう振り返る。

 JTBのWeb活用は早い。まず95年2月から自社Webサイトを使った旅行情報の提供を開始(http://www.jtb.co.jp)。その後,次々とサービス・メニューを強化してきた。98年4月には,ホテル客室や旅行ツアー,航空機チケットをはじめとしたいわゆる旅行商品,旅行保険や旅行用品などの検索から予約,決済までが可能なECサービス・メニュー「JTB INFO CREW」を追加した。

 INFO CREWは順調に売り上げを伸ばしている。99年3月期が10億円,2000年3月期が30億円,2001年3月期には60億円に達する見通しだ。JTBの総合旅行サービス・サイト全体へのアクセス数は,1日平均80万ページ・ビューに及ぶ。

旅行サービスのポータル化を目指す

 旅行書籍の発行なども手がけるJTBのWeb戦略は明快だ。「当社最大の強みは総合旅行会社であること。Webサイト上でもこの特徴を生かし,旅行に関するものを何でも提供していく」(北上チームマネージャー)。旅行関連のあらゆるサービスを提供するポータル・サイトを実現することで,他のECサイトとの差異化を図る。

 JTBがWebサイト上で扱う旅行商品の在庫量は豊富だ。国内のホテル客室だけでも1日10万室を提供する。「INFO CREWはリピータ率が40%強を誇る。それだけ内容の良い商品をそろえている証拠」(北上チームマネージャー)と胸を張る。

 INFO CREWは,新たな顧客層の開拓にも貢献している。INFO CREWサービスのうち国内ホテルの検索機能以外を利用するには登録が必要で,現在の会員数は約10万人。「80%が30~40歳代の男性で,仕事が忙しくなかなか来店できないような人たち」(北上チームマネージャー)である。一方,通常の店舗顧客は7割が女性だという。

 このように様々な点で順風満帆に見えるINFO CREWだが,実は利用者の10人に1人しかECサイト上で決済していないという側面もある。大半の人は旅行商品の検索結果をプリントアウトしてJTBの店舗まで持ってきたり,電話で申し込んだりする。もっともこの点は,国内に300以上,海外に60以上の店舗を持つJTBならではの強みと見ることも可能だ。顧客が店頭に来て多数の旅行パンフレットを調べる手間を減らし,JTBの顧客対応を迅速化する効果が期待できる。

※全文は,日経コミュニケーション2000年11月6日号をご覧下さい。

図 JTBのECサービスのシステム構成 JTBは,サービス・システムを「予約系システム」と「参照系システム」に分けた。さらに,登録会員などとの各種メールのやり取りを実現するために,社員用メール・システムを活用している(図中の「メール配信システム」)。

 本記事は日経コミュニケーションからの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。