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富士ゼロックスは,企業向けにオフィス・サプライ用品を販売するEC(電子商取引)サイト「x-plaza」(クロスプラザ)を運営している。役割や機能ごとに5カ所に分散したシステムをIP-VPNで結んだ。売り手や買い手企業とのやり取りにXMLを利用し,新しいマーケットプレイスを目指す。

(野沢 哲生)

x-plazaのシステム構築と運営を統括しているeコマース推進部の菅野透氏

富士ゼロックスの本社ビル(東京・港区)

 富士ゼロックスのECサイト「x-plaza」は,文房具などのオフィス・サプライ用品やパソコン周辺機器からサーバー,さらにパーティションなどのオフィス家具も扱う企業向けの物販サイトである。
 現在,参加企業はまだ約500事業所だが,富士ゼロックスは複写機製品の顧客企業約30万社を潜在ユーザーと見込む。将来的には,大規模な企業間取引市場の創出をねらう戦略的なECサイトだ。

買い手と売り手が出会う場を提供

 システムの構築を担当したeコマース推進部の菅野透氏は,「x-plazaは新しいマーケットプレイス(取引の場)として立ち上げた」と説明する。
 マーケットプレイスとは,商品の売り手と買い手が対等な立場でそれぞれ参加するオープンな取引市場を指す。マーケットプレイスには様々な形態があるが,インターネット上では,オークション・サイトなどが典型例である。x-plazaも,商品の購入者となる「買い手」側企業と商品の卸し元である「売り手」企業を仲介するだけでなく,両者の出会いの場という位置づけだ。
 ただしx-plazaは,典型的なマーケットプレイスと異なり,仲介料や参加料は無料。その代わりに,買い手企業に提示する商品の価格は,売り手企業の商品の卸し価格にx-plazaがマージンを乗せて決定する。このマージンがx-plazaの収益となる。
 x-plazaは取引の場を提供すると同時に,参加企業間の受発注と決済手続きも仲介する。x-plazaに掲載した商品のカタログをベースに,買い手が商品を注文すると,注文に応じて富士ゼロックスが即座に売り手企業に発注をかける。参加企業にとっての直接の取引相手は,売り手企業,買い手企業ともに富士ゼロックスとなる。

ゼロックスがすべての責任を負う

 不特定多数の買い手企業と売り手企業が集まるインターネット上の一般的なマーケットプレイスでは,売り手,買い手は互いに知らない相手をどれだけ信用してよいか分からず,決済を伴う取引には大きなリスクが伴う。この点,x-plazaでは富士ゼロックスが買い手と売り手の間に入ることで,「お金を払ったのに商品が届かない」,「商品を発送したのに入金がない」といったインターネット上の取引に起こりうるトラブルを防止する。
 ただし,x-plaza自身には商品の在庫は置かない。商品の納品だけは,卸し元である売り手企業から買い手企業へ直接発送する。唯一,富士ゼロックスがかかわらない工程だが,「もし,商品が届かない場合は決済を取り仕切っている富士ゼロックスの責任になる。このため,売り手企業は富士ゼロックスの基準を満たすかどうかをチェックしている」(eコマース推進部の和田信男部長)と,信頼性の確保には万全を期す姿勢だ。
 その結果,現時点でx-plazaに参加する売り手企業は,約10社と少なめの数になっている。

※全文は,日経コミュニケーション2002年3月4日号をご覧下さい。

図 富士ゼロックスのECサイト「x-plaza」のネットワーク構成と特徴
ユーザーから見てフロント・エンドのサーバー群と業務アプリケーション・システム,運用・管理システム,コール・センター,ホスト・コンピュータなど5カ所に拠点を分散。それぞれをIP-VPN(internet protocol-virtual private network)で接続している。拠点の分散化はシステム の構築や運用のそれぞれの専門家に任せられるなどのメリットがある。

 本記事は日経コミュニケーションからの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。