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 郵政省の「IT革命を推進するための電気通信事業における競争政策の在り方についての特別部会」(IT部会)は10月11日,公聴会を開催してNTTグループ企業や通信事業者各社の社長から意見を集めた。NTTグループ各社がグループ体制の現状維持を主張する一方で,他の通信事業者が完全分割を要望するなど,意見は激しく対立した。

 今回出席したNTTグループ企業は,NTTドコモ,NTTコミュニケーションズ,NTTデータの3社。持ち株会社からの経営指導について質問された3社は,「我々は自主的に経営している。今の仕組みに問題はない」と口をそろえて,NTTのグループ経営を支持した。さらにNTTドコモの立川敬二社長は,「今後,通信の世界で有線と無線の区別がなくなる。世界的にも有線と無線は統合する傾向にある。10月に合併したKDDIも同じ。NTTはグループ体制とした方がよい」とグループ経営の重要性を強調した。

 一方,xDSL(digital subscriber line)事業者のイー・アクセスは,「持ち株会社がグループ企業をコントロールする体制は競争論理に反する。持ち株会社を廃止して,NTT地域会社を完全分割すべき」(千本倖生社長)とグループ体制に強く反対。「完全分割の上で加入者線の銅線や光ファイバを完全に開放するのであれば,NTT地域会社がインターネット事業に参入するなどのインセンティブを与えるべき」と競争環境の整備を要望した。

 IT部会は,電気通信審議会が9月に開始した部会。通信事業の競争を促進するため,NTT再々編成も含めたNTTの今後のあり方や,ユニバーサル・サービスの位置付けなどについて検討している。9月28日にはNTT,DDI,日本テレコムなどの社長が意見を述べており,今回の公聴会は2回目である。

(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション)