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 NTT東西地域会社は10月18日,固定電話機向けのインターネット接続サービス「Lモード」を提供すると発表した。NTTドコモが提供する携帯電話機向けの「iモード」の固定電話版で,2001年4月までにサービスを開始する計画である。対象ユーザーは,NTT地域会社の加入電話とISDN利用者。月額基本料は500円以下を予定。そのほかに通信料がかかる。

 Lモードのコンテンツは,iモード同様,HTMLのサブセットである「コンパクトHTML」を採用する。サービスを利用するには,ディスプレイ搭載のLモード専用電話機を購入する必要がある(写真)。文字主体のWebサーバーの閲覧と,電子メール機能を備える。NTT東西地域会社は,メーカー各社に専用電話機の開発を依頼する予定。価格は割高になりそうだが,NTT地域会社は普通の電話機より最大でも5000円上乗せした程度の価格に抑えたい考えである。

 Lモードは加入電話およびISDNで利用可能。加入電話を使う場合は,9600ビット/秒のモデムでアクセスする。ISDNを利用する場合は,Bチャネル(64kビット/秒)の回線交換を利用して32kビット/秒でアクセスする。

 ユーザーはまず,最寄りのLモード専用アクセス・ポイントにダイヤルアップする。アクセス・ポイントから先は,電話/ISDN網を経由して東西のNTT地域会社がそれぞれ1カ所ずつ設置するLモードのゲートウエイにアクセスし,ゲートウエイからインターネットに乗り入れる格好となる。

 電子メール・サーバーはゲートウエイに設置する。「ユーザーの電話番号@pipopa.ne.jp」がメール・アドレスとなる。最大2000文字までのメールをやり取りできる。ISDNのユーザーは,メールのやり取りにパケット通信モードを利用することも可能。ただしその場合,文字数は最大40に制限される。外部からメールを受信した際は,電話機を鳴らすなどしてユーザーに通知する。通知されたユーザーは,メール・サーバーにアクセスし,本文をダウンロードするといった使い方になる。

 コンテンツはコンテンツ提供事業者がインターネット上に用意するほか,NTT地域会社のゲートウエイに専用線でサーバーを接続して提供することも可能。NTT地域会社では,天気予報やチケット予約,証券取引などの各種の有料/無料コンテンツを想定している。NTT地域会社は,有料コンテンツの料金回収代行サービスも予定している。

 NTT地域会社は,人口の9割程度をカバーする各市内区域にアクセス・ポイントを用意する計画。同一市内にアクセス・ポイントがある場合,通信料は3分10円となる。また,ISDNのパケット通信を使う場合,通信料は1パケット0.4円。40文字程度のメールをやり取りすると通信料は2~3円となる。

 NTT西日本の浅田和男社長が9月に開かれた郵政省の公聴会で,「インターネット接続事業に進出したい」と表明するなど,NTT地域会社はパソコンを使う通常のインターネット接続事業への進出に意欲を見せている。こうした動きに対して,競合事業者各社は,「インターネット分野の独占につながる」として警戒感を強めている。NTT地域会社は,今回のLモードについて「電話機にIPアドレスを割り当てないで提供するので,インターネット接続サービスには該当しない」(NTT東日本の大賀公子・営業部担当部長)という見解を示すが,競合事業者による反発も予想される。