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 エネルギー事業を総合的に手掛ける米エンロンは10月31日,来日中の会長兼CEOのケネス・L・レイ氏が記者会見し,日本での通信事業進出を明らかにした。大容量の通信回線の帯域の貸し出し,動画配信のインフラの提供などブロードバンド関連の事業を進めていく。

 エンロンは10年前には,「天然ガスの卸売り会社だった」(レイ会長兼CEO)が,以後急速に経営を多角化し,現在は石炭,電力,金融の仲介事業,通信事業など幅広い事業を手掛ける総合企業に成長した。通信は,子会社の米エンロン・ブロードバンド・サービス(EBS)が担当し,99年から米国や欧州で大容量回線の短期貸し出しサービスなどを始めている。今回,EBSは,日本でも光ファイバ網を整備し,帯域の貸し出しサービスや大容量の帯域を生かしたビデオやゲームなどの動画配信サービスを始めることを発表した。

 実際に通信事業を日本で始めるには,日本法人の設立,第一種電気通信事業の許可取得などのステップを踏む必要がある。しかしEBSは,「2~3年の内に日本でブロードバンド用の光ファイバ幹線網を整備する」(EBSのケン・D・ライス会長兼CEO)と,事業を立ち上げるスピードに自信を見せる。

 米国では7月にビデオ・レンタル企業のブロックバスターと提携し,家庭向けのVOD(video on demand)サービスを年内に始めることを発表済み。同サービスは,EBSの自営光ファイバ幹線網と,地域のxDSL(digital subscriber line)接続サービス事業者による広帯域のアクセス回線を組み合わせたネットワークで提供する。「日本でも米国と同様のサービスを提供する」(エンロンのレイ会長)意向であることから,ブロードバンドのアクセス回線の確保には,国内のxDSL接続サービス事業者などとの提携の道を探る模様である。