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 NTTグループの経営形態など新たな競争政策を検討していた電気通信審議会(郵政相の諮問機関)が11月16日,答申案を公表した。今後一般から広く意見を募集した上で,12月末までに答申を取りまとめる。

 答申案ではNTTグループ内競争の促進策を提言した。具体的には,NTT持ち株会社によるNTTドコモ,NTTコミュニケーションズ(NTTコム)の持ち株比率を引き下げ,グループ内競争を進展させるというもの。出資比率を引き下げる代わりに,NTT東西地域会社の業務範囲拡大や放送事業や製造分野への進出を認めるという"アメ"も用意する。ただ,十分な競争の進展が見られない場合は完全の資本分離もあり得るとし,グループ解体を示唆した。

 また,市場支配力を乱用する恐れがある事業者に対して,他社よりも厳しい規制を課すドミナント規制の導入を目指す。一例として(1)地域通信,(2)長距離国際通信,(3)移動通信の分野で,市場シェアが50%を超える事業者をドミナント規制の対象とする基準を明示した。NTT地域会社,NTTコム,NTTドコモを想定しているようだ。

 全国あまねく電話サービスを提供するユニバーサル・サービスについては,同サービスの確保に必要なコストを賄う基金の設立を提言した。基金には通信事業者各社が出資する。また現在,NTT地域会社に対してユニバーサル・サービスの責務を課しているNTT法を見直し,どの事業者でも基金を利用してユニバーサル・サービスを提供できるようにする。

(吉野 次郎=日経コミュニケーション)