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 ソニーやNTTドコモ,さくら銀行など11社は2000年12月25日,電子マネー・サービス「Edy」(エディ)の提供へ向け,2001年1月に新会社を設立すると発表した。Edyは,あらかじめ金銭情報を記録した非接触型ICカードを利用し,店舗や自動販売機などで精算するためのサービス。2001年3月に一部のコンビニエンス・ストアで試験サービスを実施し,2001年10月をめどに本サービスを提供する計画だ。

 Edyで利用するICカード技術には,ソニーが持つ非接触型ICカード技術「FeliCa」(フェリカ)を採用した。ソニーは,99年7月からFeliCaを利用した試験サービスを,東京都品川区の大崎ゲートシティとその周辺の約40店舗で実施した。約1万1000枚のICカードを配布したところ,1日あたりの利用件数は4000件で,1回あたりの利用額は1000円未満が主流だったという。

 Edyでも,こうした小額決済での用途を狙う。Edyを電子マネーとして利用するためには,コンビニエンス・ストアに設置した入金機や銀行のATM(現金自動預け払い機)で指定の銀行口座からICカードに入金する必要がある。このとき,入金した金額分がICカード内部に記録される。この“電子マネー”が,店舗で精算するたびに減少していく仕組みだ。ただし,万が一,ICカードを紛失しても利用を停止する手立てはない。このため,ICカードに蓄えられる金額を5万円に制限することを検討している。

 Edyでは,入金機やATMだけでなく,パソコンや携帯電話を利用してインターネット経由で入金し,さらに,電子商取引で決済できる仕組みも提供する。パソコン向けには,専用の読み出し/書き込み装置を発売する。携帯電話への搭載については,Edyを具体的にどう利用していくかも含め,「現時点では何も決まっていない」(NTTドコモの小野伸治MM事業本部長)。

 新会社の社長に就任するソニーファイナンスインターナショナルの川合成幸事業戦略部長は,「Edyはオープン仕様で,ライセンス料を支払えば他のメーカーでも利用できる」と言う。ソニー製以外の携帯電話をEdy対応にするかどうかという点について,NTTドコモは,「ユーザーの利便性を考えれば,最終的には統一していきたい」(小野本部長)という考えを示した。

 新会社の名称は未定。本社所在地は東京都品川区。資本金は50億円。新会社に出資する企業と各社の出資比率は,ソニーが5%,ソニーファイナンスインターナショナルが42%,NTTドコモが15%,さくら銀行が5%,さくら情報システムが6%,日本総合研究所が4%,トヨタ自動車が5%,デンソーが5%,KDDIが5%,三和銀行が4%,東京三菱銀行が4%。

 新会社は,出資企業各社に対してICカードの発行権を与える。今後5年以内に,3000万枚のICカードを発行し,実店舗で2万5000店,仮想店舗で3万店の加盟を目指す。さらに,対応する自動販売機で100万台,携帯電話と専用の読み出し/書き込み装置など合わせて1500万台の普及を目指す。

(加藤 慶信=日経コミュニケーション)

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