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 北海道日本電気ソフトウェア(北海道日本電気)とソフト会社のサードウェアは12月26日,共同開発したメール配信システムを発表した。パソコン・サーバー機やOSにLinuxを採用することで,5分間で1万通の電子メールを送信可能な大規模メール配信システムを低コストに導入できるようにした。出荷開始は2001年2月。

 従来のメール配信システムで同様の処理性能を実現するには,UNIXサーバー機を利用する必要があった。しかし,UNIXサーバー機では導入コストが高いという問題がある。例えば,「2台をクラスタ構成にして3000~5000ユーザーのアカウントを管理した場合で,およそ5000万円はかかる」(開発を担当したサードウェア)。一方,UNIXサーバー機よりも導入コストの低いパソコン・サーバー機では,「5000通以上のメールを送信しようとすれば,サーバーそのものが停止してしまう」(サードウェア)。

 新しいメール配信システムは,パソコン・サーバー機の低価格とUNIXサーバー機の処理能力という両方の長所を狙ったもの。TurboLinuxを搭載したNECのパソコン・サーバー機「Express 5800シリーズ」で稼動する。メール配信を複数台のパソコン・サーバー機で分散処理することで,UNIXサーバー機並みの性能を実現した。さらに価格も,パソコン・サーバー機を含む標準システムで1100万円,ソフトウエアだけなら600万円に抑えた。

 標準システムは,5台のパソコン・サーバー機で構成する。5台のうち3台がメール配信サーバーとなる。残り2台のうち1台は,3台のメール配信サーバーに対して,処理負荷を分散する制御サーバーとなる。残りの1台は,3台のメール配信サーバーに障害が発生した場合のみ利用するバックアップ用サーバーとなる。

 ただし,実際に5分間で1万通の配信性能を発揮するためには,「WAN回線は最低でも1.5Mビット/秒が必要」(サードウェア)。このほか,送信先アドレスなどを管理する外部データベースが必要となる。高速eメール配信パッケージの価格には,外部データベースとの接続や負荷分散の設定など,チューニング作業の料金も含まれる。

 電子メールに対応した携帯電話の普及で,株価や為替情報などのリアルタイムなメール配信サービスを利用するユーザーが増加してきた。今回発売したメール配信システムは,このような大量のユーザーあてにリアルタイムでメール配信する金融/証券機関向けに提供していく。今後2年間で,標準システム120セットの販売を目指す。

(加藤 慶信=日経コミュニケーション)