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 住友商事とパワーネットコム(PNC)は3月1日から,最大2.4Mビット/秒の通信速度を持つ電力線モデムの販売活動を共同で開始した。実際の製品の出荷は,2001年夏ころになる。従来の電力線モデムは,日本では115kビット/秒が最大の通信速度だった。メガ・クラスにまで高速化したことで,NTTの回線を使わない形での高速インターネット接続の実現や,家庭内で新規に配線をせずにLANを構築するための有力な選択肢になりそうだ。

 住商とPNCが販売する電力線モデムは,独ポリトラックス・インフォメーション・テクノロジが開発した機器。通信速度は,最大で2.4Mビット/秒。変調方式には,OFDM(直交周波数分割多重)を採用した。搬送波周波数を,日本の電波法に合うよう制限しているため,日本国内でも合法的に利用できる。

 ポリトラックスの電力線モデムは,住商またはPNCを通じて,既に日立製作所や東芝などが性能を評価中。日立は2月15日に,「各種の家電機器が接続された実際の家庭に近い環境のもとで,1.5Mビット/秒の実効速度を実現」と発表。一方,東芝は北海道電力に同モデムを提供し,2月16日からフィールド実験を始めている。

 住商とPNCは,今後主に2種類のルートで機器を売り込んでいく構え。一つは通信事業者向けに,高速インターネットの実現手段として。もう一つはADSL(asymmetric digital subscriber line)モデムやCATVモデム・メーカーに,OEM(相手先ブランドによる受注生産)供給するルート。早ければ年内にも,新しい高速インターネット,あるいは高速な家庭内LANの構築手段が増えそうだ。

(野沢 哲生=日経コミュニケーション)