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 コンパックコンピュータは4月11日,米マイクロソフトのモバイル端末規格「Windows Powered Pocket PC」に準拠したPDA(携帯情報端末)の日本語版を発売すると発表した(写真左上)。「iPAC Pocket PC H3630」を4月中旬,「同H3660」を5月下旬から出荷する。H3630は32Mバイト,H3660は64MバイトのRAMを搭載。いずれもカラーTFT液晶(4096色),32MバイトのROM,USB/シリアル/IrDAの3ポートを装備する。オープンプライスだが,コンパックのWebサイト上ではH3630を5万9800円,H3660は8万9800円で販売する。

 iPAQの英語版は昨年4月に欧米で発売され,「60万~70万台の受注残を持つほど売れ続けている」(馬場真・副社長)。コンシューマ市場とビジネス市場の両方をターゲットに,「2001年度は140万台といわれる国内PDA市場の10%以上を取りたい」(同)と言う。

 Pocket PC端末はOSにWindowsCE3.0を採用し,アプリケーション・ソフトとして簡易版のWord,Excel,Outlook,Internet Explorer,Windows Media Playerを標準装備。Windowsパソコンに近い操作性を持つ上,各種データを連携しやすいのが特徴だ。

 またiPAQならではの特徴は,「スピードが速いことと無限の拡張性」(コマーシャルビジネス統轄本部の湯浅茂インターネットプロダクト部部長)。iPAQは米インテル製CPUのStrongARM 32ビットRISCプロセッサ(206MHz)を搭載し,「世界最速のPDAとして,ギネスブックで公認されている」(同)としている。

 拡張性の高さは,「ジャケット」と呼ぶ拡張モジュールによって実現する(写真右上)。これは,iPAQの背面に衣服のジャケットのように被せて使うもの。iPAQ日本語版では,コンパクト・フラッシュ(CF)カードを利用可能にするジャケットを同梱。オプションでPCカード向けジャケットも提供する。

 ジャケットを装着すれば,メモリー・カードはもちろん,サード・パーティ製のモデム・カードやPHSカード,無線LANカードなど各種通信カードが利用可能になる。5月下旬には,iPAQでの動作を確認したBluetoothモジュールも2製品発売される(写真下の赤丸部分)。加賀電子のCFカード型製品「ITAX-BTCF」とプリンタに接続して使うポート型製品「ITAX-BTPR」である。いずれもオープンプライスで,対応OSはWindowsCE2.0/3.0とWindows2000/Me/98。

 このように,iPAQの通信機能はジャケットを活用して実現する。ただし,3月にドイツで開催された世界最大の情報通信機器展示会「CeBIT 2001」で多くのベンダーが通信機能を内蔵したPocket PC端末を展示したように,特に欧州ではPocketPC端末自体に通信機能を内蔵させる動きが顕在化しつつある。このためコンパックも,「携帯電話機能やBluetooth機能については,市場動向やデバイスの価格,ユーザー・ニーズなどを見ながら,iPAQに内蔵していく可能性がある」(湯浅部長)と言う。

(杉山 泰一=日経コミュニケーション)

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