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 日本IBMは8月7日,通信事業者向けアプリケーション・サーバー「WebSphere Telecom Application Server」を発表した。

 他のWebSphere関連製品との違いは,通信サービス向けの標準技術に対応すること。通信事業者は,同製品を利用することで特定の機器ベンダーに依存することなく,留守番電話,IP網と電話網間の相互接続といった通信サービスを開発できる。まずはパイロット版として出荷し,年明け後に製品版を出荷する計画。価格は個別見積もり。

 従来の通信サービス開発では,特定の通信機器ベンダーの仕様に合わせてアプリケーションを作り込む必要があった。これはベンダーごとにアプリケーションやネットワーク関連のインタフェースが異なるためで,「新規サービスの開発に多額のコストや期間がかかる原因」(日本IBM・通信・メディア・公益システム事業部の楠木隆太朗ビジネス開発担当部長)となっていた。

 WebSphere Telecom Application Serverは,機器ベンダーやソフトウエア・ベンダー,通信事業者などが標準化を進めているAPI(application programing interface)の規格に対応している。機器ベンダーごとのインタフェースの違いをAPIで吸収できるため,通信事業者は新規サービスの開発期間を短縮でき,開発コストも抑えられる。

 通信サービス向けAPIには,「JAIN」(Java APIs integrated networks)と「PARLAY」の二つがある。JAINは通信サービスを提供するJavaベースのアプケーションを実行・開発するための環境を提供し,PARLAYはネットワーク経由でJAINを連携させるための実行環境を提供する。

 ただし,現状ではPARLAY対応の機器などが登場していないため,今回発表したパイロット版はJAINのみ対応した。JANIで開発したアプリケーションと連携できるネットワーク製品も,米ウルチコムのソフト・スイッチのみとなっている。PARLAY対応の製品は2002年前半に出荷する予定。

(加藤 慶信=日経コミュニケーション)