2001年5月末時点で,auの加入数はJ-フォンを108万2000人上回っていた。ところが,J-フォンはディジタル・カメラ内蔵型端末を矢継ぎ早に投入するなどして,6月末は前月比19万8400増,7月末で同22万3200増,8月末では同18万4700増と加入数を大幅に伸ばした。一方,auの各月の純増数は6月から10万7600増,同10万4900増,同8万3800増とJ-フォンの半分程度にとどまった。J-フォンとの差がわずか3カ月で77万2000人まで縮まった格好だ。このペースのままで行くと,2002年4月には両社の順位が入れ替わる。
ただしauも秋以降,新サービスを相次ぎ導入して巻き返しを図る。GPS(global positioning system)を利用した高精度の位置情報サービスや次世代携帯電話サービス「1x」が控える。
一方,KDDIグループで外資系企業への売却が取りざたされているツーカー・グループは,前月比6200減の403万5000加入となった。NTTドコモ・グループは前月から27万2000増の3805万5000加入だった。
携帯電話全体の加入数は前月から53万3400人増え,6471万3600加入となった。携帯電話単体でインターネット接続できるブラウザフォン・サービスの利用者数は,NTTドコモの「iモード」,au/ツーカーの「EZweb」,J-フォンの「J-スカイ」を合わせて4354万9900人に達している。
(高槻 芳=日経コミュニケーション)