PR

 マイクロソフトは10月5日,PDA(携帯情報端末)用OSの新版「Microsoft Pocket PC 2002 Software 日本語版」(Pocket PC 2002)を発表した(写真)。PDAを開発するハードウエア・ベンダー向けに提供する。

 Pocket PC 2002の特徴は,リモートから企業の業務に利用することを想定し,通信機能を充実させた点。特にビジネス利用の条件を満たすレベルのセキュリティ機能を実装した。具体的には,(1)企業内ネットワークへのアクセス,(2)パスワード・システム,(3)ウイルス対策──などである。

 (1)では,VPN(virtual private network)へのアクセス機能を追加。外出先からも,ファイアウォールなどでセキュリティ保護されている社内情報を参照できるようになる。(2)は,数字の入力に限定していたパスワード入力文字の種類を,大文字・小文字のアルファベットも使用できる。パスワードに使う文字数を増やし,認証機能を強化した。パスワードの桁数も従来の4桁から,数十桁まで拡張できる。(3)は,ワクチン・ソフト用のAPI(application programming interface)を搭載し,ソフトウエア・ベンダーがワクチン・ソフトを開発しやすい環境を整えた。

 新OSの通信機能は,USB(universal serial bus)による接続のほか,IEEE802.11bに準拠した無線LAN通信や,モバイル端末向けの赤外線通信規格「IrOBEX」(IrDA object exchange protocol)による通信機能などをサポートする。これらの通信機能を実際に利用するためには,各ハードウエアによるサポートが必要になるが,例えば,無線LANのホット・スポット・サービスなどと組み合わせれば,駅や空港の待合室などから簡単に企業ネットワークにアクセスが可能になる。

 ほかに,動画や音声などのストリーミング再生が可能な「Windows Media Player」や,インスタント・メッセージのやり取りができる「MSN Messenger Service」などのソフトを搭載する。

 Pocket PC 2002の採用を明らかにしているPDAベンダーは,カシオ計算機,コンパックコンピュータ,東芝,NEC,日本ヒューレット・パッカード,富士通の6社。なお,富士通は今回のマイクロソフトの発表と同時にPDA市場に新規参入することを明らかにした。