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 DDIポケットは,最大128kビット/秒程度の通信速度を提供するパケット通信サービスの開始時期を2002年3~4月に延期することを決めた。同社は2001年6月から開始したPHSのパケット通信サービス「AirH"」(エアーエッジ)の最大通信速度を,今秋から約128kビット/秒まで高速化すると発表していた。

 延期の要因は二つある。一つは,8月末から開始したAirH"の定額料金プラン「つなぎ放題コース」のユーザーが予想以上のペースで増えていること。同プランでの最大通信速度は約32kビット/秒。ADSLやISDNほど高速ではないが,「定額でモバイル通信ができることが受け,毎週数千単位でAirH"ユーザーが増えている」(DDIポケット)。このため,トラフィックが急増した。さらに,「AirH"対応のインターネット接続事業者にPHS網を接続するためのバックボーンで,当初想定していたほどスループットが出ていない」(DDIポケット)ことが加わった。

 この二つの要因が重なったため,9月末ごろから夜間を中心に,AirH"ユーザーが十分な通信速度を得られない状況が続いていた。そこで,DDIポケットは10月上旬からバックボーンの増強に着手し,現行のAirH"ユーザーが十分な通信速度を得られるよう対応を進めている。「先週から徐々に事態は改善されつつある」(広報)という。

 しかし,現段階でAirH"を128kビット/秒まで高速化すると,トラフィックはさらに急拡大し,バックボーンの増強措置が追いつかない可能性がある。そこで,「まず好調の32kパケット通信サービスのユーザーを満足させることが先決」(広報)と判断,AirH"の高速化は来春まで延期することにした。DDIポケットは,来春をめどにバックボーン・ネットワークの容量を大幅に拡大する意向である。
(杉山 泰一=日経コミュニケーション)