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 NTT持ち株会社は11月22日,2001年度中間決算を発表した。NTT持ち株会社,NTT東西地域会社,NTTコミュニケーションズ(NTTコム),NTTドコモ,NTTデータなどを合わせたNTTグループの中間連結利益では,前期の1753億円の黒字から2618億円の赤字に転じた。

 中間連結利益が赤字となった要因は,NTTコムが買収した米ベリオの評価損,NTTドコモが出資したオランダKPNモバイルの評価損,NTT東西地域会社の雇用問題対策--など。買収した当時よりも株価の評価額が下がったことなどにより,NTTコムはベリオの評価損として6212億円,NTTドコモはKPNモバイルの評価損として2627億円ずつを特別損失に計上した。

 NTT東西地域会社は社員の雇用を見直すため,希望退職者を募ったり,2002年5月をメドに両社合わせて約6万人の社員をアウトソーシング会社に移す計画。NTT東西地域会社の希望退職者に対する退職金などを含めた中間期の特別損失は,NTT東日本が95億円,NTT西日本が116億円に達した。これらに伴う費用は全体で1兆2000億円に上る見通しで,借り入れ金や社債発行などで調達する。社員の移行によって2002年度は,NTT東日本が1100億円,NTT西日本が1550億円の経費削減を目指す。実現すれば,NTT東日本が数百億円の黒字,NTT西日本が赤字から抜け出すという。

 NTTの宮津社長は会見で,「ベリオやKPNモバイルの損失は,NTTグループの国際戦略として必要なことで間違ってはいない。NTT東西地域会社の損失も,構造改革の痛みとして乗り越えなければならないもの。回復するのは間違いない」と強調した。ただし,収入の柱である音声収入は,NTT東西地域会社とNTTコムを合わせて2754億円も減少。NTTグループの主要会社で増益となったのは,NTTドコモだけという厳しい状況だ。
(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション)