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 NECは13日から開催されている「CeBIT 2002」で,欧州初のiモード端末「N21i」を初めて一般公開した(写真上)。N21iは,CeBITを開催しているドイツの携帯電話事業者E-プラス向けに16日から発売されたこともあって,来場者から高い関心を集めている。N21iは,ストレート型端末が主流の欧州では少数派となる折りたたみ型。NTTドコモのFOMA向け端末「N2002」に似たデザインである。

 N21iは2001年12月にイタリアで発売したGSM(global system for mobile communications)端末のDB7000をベースに開発された。DB7000との違いは,iモード向けのHTMLサブセットとWAP1.2(wireless application protocol)に対応したブラウザを搭載している点。DB7000はWAP1.1ブラウザを搭載している。これ以外の機能やデザインに差はなく,どちらもGSM向けのパケット通信規格「GPRS」(general packet radio service)に準拠している。

 NECは,2002年内に発売する見通しの「515」と呼ぶGPRS対応GSM端末も展示。GSM携帯電話機ではカラー液晶ディスプレイは一般的ではないが,515は6万5536色表示が可能な2.2インチの大型ディスプレイを搭載する。ボディ・カラーはN21iやDB7000がシルバーしかないのに対し,515では複数色を用意する意向だ(写真中)。ブラウザはWAP2.0準拠で,外部インタフェースとして赤外線通信規格の「IrDA」とパソコン向け規格の「USB」を装備し,無線通信規格の「Bluetooth」対応のアダプタをオプション提供する。欧州とアジアだけなく,米国市場も狙った製品と見られ,1900MHz帯の周波数にも準拠している。

 第3世代携帯電話(3G)サービス向け端末としては,日本で発売中のN2002を用意した。さらにモックアップ数点のほかに,PDA(携帯情報端末)型端末の試作機を1点展示。このPDA型3G端末を使って,展示会場内に設置した複数のカメラをリモート・コントロールするデモンストレーションを実施している。

 3G事業者向けのネットワーク事業でNECと提携関係にある独シーメンスは,ブース内にW-CDMA方式の3Gネットワークを限定的に設置。NEC製の3G端末をノート・パソコンに接続し,384kビット/秒のパケット通信を実体験できるようにしている(写真下)。この3G端末は,英mm02(旧BTワイヤレス)の子会社MANXテレコムが2001年12月から英国マン島で開始した欧州初の3Gサービスで利用しているもの。限定的に200台程度提供しているという。

 量産を前提とした本格的な欧州市場向け3G端末は,「2002年第3四半期に,英国のハチソン3G UK向けにW-CDMAとGSMとのデュアルモード端末を発売したい」(NECネットワークスの折笠裕己モバイルターミナル販売推進本部長)意向である。ただし,この端末に関してはまだ正式な発表はしておらず,CeBITにも試作機の展示はない。ハチソン3G UKは,携帯電話サービス事業に3Gで初めて進出するため,既存のネットワークを持たない。このため,3Gネットワークは自社で構築するが,全国展開が完了するまでは英mmO2のGSMネットワークを借りて,サービス・エリアを補完する。

(杉山 泰一=独ハノーバー発)