沖電気は3月28日,音声の符号化方式にPCM(パルス符号変調)を利用できる企業向けVoIP(voice over IP)ゲートウエイ「BV1260」の販売を開始した。価格は39万8000円。

 PCMは,ISDNやCD(compact disc)などで使われている音声の符号化方式。ソースの音をディジタル化する際に,一定の時間間隔で音圧を測定してそれをディジタル値に変換する。BV1260は,ITU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部会)が「G.711」として勧告化している符号化速度が64kビット/秒のPCMを採用。エンド・ツー・エンド間でパケット遅延が十分少なければ,音質は,既存の加入電話やISDN並みである。モデム信号を通すこともできる。

 これまでのVoIPゲートウエイは,符号化方式として,ITU-Tの「G.729」や「G.723.1」が使われることが多かった。これらの方式は,携帯電話にも使われている「CELP」(code excited linear prediction)がベース。符号化速度は5.3k~8kビット/秒と,低速回線でも使えるメリットがあるものの,音質は悪かった。

 ADSLなどブロードバンド回線の急速な普及により,中継網の帯域も強化され,1ユーザー当たりのスループットも従来と比べて格段に高まりつつある。遅延も少なくなり,企業で使えるVoIPの音質が既存電話並みになれば,「音質が悪い」というVoIPのデメリットは無くなる。沖電気は,そうした将来のVoIPのニーズの高さを読みPCMの採用を決断,年間2万台の販売を目指す。