NTT東西は8月22日,ISDNサービス「INSネット」のユーザーが加入電話へ同じ電話番号で移行できるよう,システムを変更したと正式に発表した。また,ADSL(asymmetiric digital subscriber line)を契約する際にかかる初期工事費用を改定し,接続不可の場合は無料にすることも明らかにした。いずれも,ADSLを契約しやすくするための措置で,9月2日から対応を始める。
NTT東日本によると,これまで,INSネットから加入電話へ移行するユーザーのうち,およそ2割が電話番号の変更を余儀なくされていた。具体的には,新規に電話回線を契約した際にINSネットを選択したユーザーがこれに当たる。今後は,こうしたユーザーも電話番号を変えることなく加入電話へ移行できる。ただし同時に,局内工事費を2000円から3000円に値上げする。
ADSLの初期工事費用は,結果的にサービスが利用できなかったユーザーを無料とする。開通工事後であっても,収容局からユーザー宅までの距離が遠かったり,回線がISDNの干渉を受けていると,リンクが確立できずサービスが受けられないことが判明する場合がある。現行は,こうしたユーザーであっても工事費を払う必要があった。NTT東日本によると,ユーザーのうち約6%がこのような状況になるという。
これを,提供開始後の翌日から数えて20日以内に,リンク確立できない旨をNTT東西または契約するADSL事業者に申請すれば,費用がかからないようにする。なお,工事費用の改定は,Yahoo! BBやイー・アクセス,アッカ・ネットワークスといったADSL事業者が提供するサービスも対象となる。