PR

 KDDIとKDDI研究所は9月18日,福島県いわき市で「5GHz帯無線ブロードバンド伝搬・通信実験」のデモを公開した。9月中にも無線アクセス・サービス用に開放が見込まれている5GHz帯の無線を使った国内初の屋外伝送実験である。

 両社は7月26日にいわき市で4.9G~5.0GHz(4.9GHz帯)を利用する実験用の無線局免許を取得し,各種の無線通信実験を進めてきた。今回,公開したのは,(1)「NWA」(nomadic wireless access),(2)HDTV映像のポイント・ツー・ポイントでの無線伝送――の2種類の実験である。

 NWAは,駅や繁華街など限定的な場所で歩行者などを対象に提供するブロードバンド・アクセス・サービスを指す。無線LANの標準仕様IEEE802.11bやIEEE802.11aを使う場合は,「無線LANアクセス・サービス」とも呼ぶ。今回,KDDIはIEEE802.11aとは異なる電波産業会(ARIB)の規格「HiSWANa」(high speed wireless access network type a)と呼ぶ無線仕様を利用した。

 実験の目的は,「5GHz帯の無線が,無線アクセスと移動通信に使えるかどうかを調べるため」(KDDI技術開発本部電波部の堀部晃二郎次長)。実際,2社は9月末から,NWAのほかに,家庭やマンションの住人を対象にしたFWA(fixed wireless access),携帯電話に近い広域でのサービス「セルラー通信」などを想定した実験をいわき市街で実施する予定だ。背景には,2010年に4.4G~4.9GHzの周波数帯が「第4世代移動通信システム」向けに開放される見通しであることがある。

(野沢 哲生=日経コミュニケーション)