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 KDDIは11月11日,個人向けのIP電話の試験サービス「KDDI-IP電話サービス」を12月10日に開始すると発表した。KDDIのインターネット接続サービス「DION」の加入者でかつADSL(asymmetric digital subscriber line)などブロードバンド・アクセスの利用者を対象に提供する。12月5日までモニター1000人を募集する。2003年春には,商用サービスに移行する予定だ。

 KDDI-IP電話サービスは,KDDIがレンタルで提供するIP電話モデム機能付きのADSLモデム,またはIP電話アダプタに一般加入電話用の電話機を接続して利用する。当初は加入電話からIP電話への着信はできず,着信の際は加入電話として電話を受けることになる。KDDIは,「NTT東西地域会社の050番号への準備が整い次第,IP電話への着信にも対応する」という。

 試験サービス中の通話料は,国内通話が全国一律3分8.5円。BBテクノロジーが提供するIP電話サービス「BBフォン」の3分7.5円より若干高い。商用サービス時は,さらに基本料金390円に,モデムのIP電話機能使用料190円,またはIP電話アダプタのレンタル料290円がかかる。

 試験サービスの対象となるのは,DION加入者のうち,(1)1.5メガまたは8メガの「ADSLレギュラーコース」,(2)「フレッツ・ADSL」コース,(3)光ファイバーマンションコース,(4)光ファイバー「Bフレッツ」コース――のいずれかのユーザー。今回は12メガADSLサービスのユーザーは対象にしていないが,「サービスの検証が済めば,モニターの追加募集の形で対応する」(KDDI)という。

(野沢 哲生=日経コミュニケーション)