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 NTTコミュニケーションズは12月9日,法人向けインターネット接続サービス「スーパーOCN」と「OCNハウジング用接続サービス」の回線冗長化メニュー「マルチリンクオプション機能」を拡充すると発表した。同機能を利用することにより,冗長化のための専用装置やその設定がユーザー側で必要なくなるため,2本のインターネット接続回線を使った冗長構成を簡単に実現できる。

 従来のマルチリンクオプション機能では,通常時にメイン回線を利用し,障害時にバックアップ回線に切り替える「アクト/スタンバイ」メニューだけを提供していた。今回の機能拡充により,(1)「ロードバランス」と,(2)「相互バックアップ」--の二つのメニューを追加し,マルチリンクオプション機能の対象サービス拡大を行う。

 (1)は,2本の回線にトラフィックを均等に分散させ,冗長化を実現する。(2)は,あて先ごとに2本の回線を使い分け,トラフィックを分散する。両メニューとも,どちらかの回線が障害などで使えなくなると,もう一方の回線を使って2本分のトラフィックを流す。

 マルチリンクオプション機能を利用する場合,ユーザーは2本分の回線契約が必要。ただし,設定工事費だけで利用でき,月額料金の上乗せはない。設定工事費は回線の帯域に関わらず「数万円程度」(NTTコム)という。

 スーパーOCNとOCNハウジング用接続サービスは,固定料金品目と従量課金品目がある。マルチリンクオプション機能はこれまで,従量課金品目にだけ対応していた。今回のサービス拡充により,固定料金品目でも使えるようにする。また,スーパーOCNの廉価版である「スーパーOCNライト」にも対応する。

(宗像 誠之=日経コミュニケーション)