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 「英ハチソン3Gが来年早々にW-CDMAの本サービスを始める,と期待している」―― 。NTTドコモの立川敬二社長は12月12日,定例会見の席で,海外でのW-CDMA方式の第3世代携帯電話(3G)サービスの見通しについて述べた(写真)。

 現時点で,W-CDMAの大規模な商用サービスを提供しているのは,世界的に見てもドコモだけ。2002年中に多くの事業者が商用化に踏み切ると見られていた欧州では,2002年下期にW-CDMA事業の開始を延期したり,撤退徹底する事業者が続くなど,明るい話題が少なかった。

 しかし,欧州でW-CDMA事業から撤退したのは,各国で4番手以下の事業者ばかり。1番手や2番手は撤退していない。このため,立川社長は「2003年の早い時期に,いくつもの事業者がW-CDMAを商用化するだろう」と断言した。W-CDMA関連の端末や設備の受注を多数済ませたメーカーも多いと言う。

 立川社長によると,例えばドコモが出資するハチソン3Gは2002年10月から,英国で試験サービスを開始。現在,通信品質を評価している。それゆえ,来年の早い段階で本サービスに移行すると期待する。「ハチソン3Gは(2003年に),英国だけでなく,イタリアや香港でもW-CDMAを商用化しようとしている」(立川社長)。

 ハチソン3Gなどドコモの提携先がW-CDMAの本サービスを開始すれば,「現地で提供されるW-CDMAとGSMのデュアルモード端末を,日本で発売することを検討する」(立川社長)。ただし会見では,ハチソン3G以外の出資先事業者によるW-CDMAサービスの商用化見通しには触れなかった。

 また,立川社長は,12月10日にオランダのKPNモバイルへの増資引受要請を断った理由にも触れた。「そもそも,KPNモバイルのIPO(新規株式公開)がかなわなかったことに起因する。IPOを目指して出資したのに,計画が狂った」。ドコモは今後も海外投資に消極的になるつもりはないが,出資先選びは従来以上に慎重に進めるという。