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 インターネット接続事業者(プロバイダ)のソニーコミュニケーションネットワーク(SCN)と有線ブロードネットワークス(usen)は12月25日,FTTH(fiber to the home)事業で提携すると発表した。SCNの狙いは,「光ファイバ化などでADSL(asymmetric digital subscriber line)サービスに加入できない集合住宅など向けに,FTTHサービスを積極展開する」ことだ。

 SCNは2003年2月をめどに,usen子会社のユーズコミュニケーションズが提供する光ファイバ回線を使うインターネット接続サービスを開始。SCNのインターネット接続サービス「So-net」のメニューに加える。ユーズコミュニケーションズが親会社のusen以外に対して,FTTH回線を卸売りするのは初めて。料金やサービス内容などの詳細は,今後両社で協議する。

 さらにSCNは,ユーズコミュニケーションズに出資することも検討中である。「新サービスの開発や利用促進に向けて,関係を強化するために出資を検討する」(SCN)。現在ユーズコミュニケーションズには,usenやSCN親会社のソニーなど23社が出資。出資比率は,usenが3分の2以上,ソニーは0.6%である。

 usenは2001年3月にFTTHインターネット・サービスを開始したが,ADSLサービスの急速な普及の影響などで加入者が伸び悩んでいる。開始当初は2006年に200万加入という計画を打ち出したが,11月末時点の開通数は3万2731にとどまる。usenは,SCN向けにFTTH回線を提供して加入者増を狙う。