NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は1月23日,広域イーサネット・サービス「e-VLAN」の値下げを含む制度・料金改定を発表した。料金体系を簡素化しながら,実質の値下げを実施したもの。ユーザーは3月1日以降,新しい料金体系でe-VLANを利用できる。
現行のe-VLANは,全国を13のゾーンに分割した上で,(1)同じゾーン内の拠点同士で通信するための「ゾーン内通信料」と,(2)他のゾーンの拠点と通信するための「ゾーン間通信料」--を取る料金体系になっている。また,ゾーン内通信料については,アクセス・ポイントからユーザーの拠点までの距離に応じて,エリアA~Dまでの4段階に分ける。さらに,帯域確保型の「クラス1」とベストエフォート型の「クラス2」と,二つのメニュー品目を用意している。
今回の改定では,(1)エリアA~Dの区分を廃止し,ゾーン内通信料を現行のエリアA相当に統一,(2)ゾーン内通信料として,新たにメガデータネッツ向けに特別な料金体系を設定,(3)ゾーン間通信では帯域確保型だけにするとともに,ゾーン間通信料を現行のクラス2相当に値下げ,(4)ゾーン区分を13から10に簡素化--の4点を実施した。
ゾーン内通信料については,現行でエリアB~Dの料金体系を適用しているユーザーにとって,大幅な値下げとなる。例えば1Mビット/秒の品目の場合,現行のエリアB~Dは月額13万~21万円だが,新料金では月額5万円に均一になる。メガデータネッツのユーザーなら,1Mビット/秒のうち10%を保証するタイプで4万円,50%を保証する場合で4万5000円とさらに低料金になる。
ゾーン間通信料は,現行でクラス1を使っているユーザーにとって,大幅な値下げとなる。10Mビット/秒の品目は,クラス1で月額30万円,クラス2で月額20万円だが,今後はクラス1が月額20万円となり,クラス2は廃止される。さらに,クラス2を設定していなかった10Mビット/秒以下の品目でも値下げした。例えば,1Mビット/秒の品目は,現行の月額7万円から同6万5000円に下がる。