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 KDDIは1月29日,携帯電話用アプリケーション・プラットフォーム「BREW」(binary runtime environment for wireless)によるソフトウエアのダウンロード・サービスを,2月下旬から開始すると発表した。メールやインスタント・メッセージ,ゲーム,ナビゲーションなど多様なソフトを提供する。

 利用するにはEzwebの料金メニュー「EZwebmulti」の月額300円とパケット通信料,コンテンツ・プロバイダに支払う情報料が必要。当初の対応機種は同時に発売する東芝製の「A5304T」(写真)の1機種だけだが,順次対応機種を追加していく方針である。

 KDDIは2001年1月末にBREWの採用を表明し,2002年2月にBREWアプリをあらかじめ組み込んだ携帯電話機を1機種発売した。今回は同社の携帯電話向けJavaアプリケーション・サービス「ezplus」と同様に,ネットワークからのダウンロードに対応させた。

 BREWは,米クアルコムが自社のcdmaOne/CDMA2000 1x用チップセット「MSM」向けに開発したアプリケーション開発・実行プラットフォーム。BREWのAPI(application programming interface)に基づいたプログラムをWebサーバーに置き,端末にネットワーク経由でダウンロードしてから実行する仕組みである。

 BREWアプリは,MSMが備える動画・音楽データの再生機能やGPS(全地球測位システム)を使った位置情報機能などに直接アクセスできる。端末に実装した仮想的なソフト実行環境を介して動作するJavaアプリと比べて,高速かつ高機能なアプリケーションの開発・利用が可能になる。ただし,Javaと比べて高機能な分,悪質なプログラムが登場した場合のユーザーへの影響は大きい。そこでKDDI自身が検証し,同社のサーバーに登録したアプリしか携帯電話にダウンロードできない仕様を盛り込んだ。

 またKDDIは,中国と韓国の携帯電話事業者とのBREWアプリの共用や,BREWアプリを利用した国内法人向けのソリューションの開発を積極的に進める方針を明らかにした。具体的には,中国の中国聯合通信(チャイナ・ユニコム)と韓国のKTフリーテル,米クアルコムの3社と共同で「BREW Operator Working Group」を設立し,仕様共通化によりコンテンツ・プロバイダが国内外を問わずBREWアプリを迅速に開発できるようにする計画。また法人向けには,日本IBMと共同で今春をめどにBREW端末と組み合わせる業務用ミドルウエア「BREW Business Profile」を提供する方針である。

(高槻 芳=日経コミュニケーション)