三井物産は5月16日,アイルランドのシェニック・ソフトウエア・システムズと提携したと発表した。同日,シェニック社が開発した通信機器の性能測定ツール「diversifEye」(ダイバーシファイ)の国内販売を開始した。

 diversifEyeは,擬似的にトラフィックを生成して,ルーターなどの通信機器の性能測定や,通信ネットワーク全体の動作検証に利用する。主な特徴は,(1)機器コストが競合製品の半額程度で済む,(2)ユーザー・インタフェースが使いやすい,(3)機器を利用できる範囲が広い――の3点。米国の大手通信機器ベンダー2社に採用された実績がある。

 対応するネットワーク・インタフェースは,1Gビット/秒までのイーサネット,2.4Gビット/秒のSONET(同期光伝送網),155Mビット/秒または2.4Gビット/秒のATM(非同期転送モード)――など。製品価格は,100Mイーサネットを8ポート搭載したモジュールを装着した場合で約450万円。

 今回来日したシェニック社チーフ・マーケティング・オフィサーのロバート・ウィリアムズ氏は,日本に留学した経験を持つ。「日本はブロードバンド・サービスが世界で類を見ないほど浸透している市場。積極的に売り込みたい」と力を込めて語った。

(島津 忠承=日経コミュニケーション)