NTTドコモは6月16日,第3世代携帯電話サービス「FOMA」向けの新端末を3機種開発したと発表した。このうち2機種は通常の電話機型(写真上)で,残りの1機種はPCカード型製品(写真下)。7~8月に順次,発売する計画である。
またNTTドコモは,今回の3製品からテレビ電話機能をFOMAの標準機能とした。しかも,テレビ電話機能をソフトウエア処理でできるようにし,端末コストを抑えた。このため,「製品価格は従来のFOMA端末(3万円前後)とさほど変わらない水準になる」(営業本部の島崎敦・販売部販売担当部長)。
電話機型の製品は,富士通製の「F2102V」とNEC製の「N2102V」。製品開発が順調に進めば,F2102Vを7月前半,N2102Vは7月後半に発売する考えだ。F2102Vは折り畳んだ時の大きさが高さ101×幅50×厚さ26mmで,重さは115g。一方,N2102Vは104×50×25mm,109g。現行方式の携帯電話機の最新機種と比べても見劣りしない水準まで,小型・軽量化を実現した。
バッテリの持ち時間も改善した。2機種ともFOMA端末として初めて,連続待ち受け時間が200時間を超える,F2102Vは,端末を持ち歩いた場合に約240時間,端末を電波の受信状態の良い場所に置いた時は約310時間となる。N2102Vは前者の場合は約200時間,後者は約270時間である。
PCカード型製品は,富士通が開発中の「F2402」。8月に発売する予定である。付属のテレビ電話ソフトを使えば,F2402を接続したパソコンでFOMA端末とテレビ電話ができる。また,既存のPCカード型FOMA端末「P2401」と比べて,上り方向のパケット通信速度をアップした。下り・上り共に,最大384kビット/秒となる。