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 ソフトバンクの孫正義社長が8月8日に明かしたIP電話サービス関連で申請している特許の概要が,日経コミュニケーションの独自の調査によって明らかになった。調査によるとソフトバンクが出願した特許のうち公開されているものは4件。

 中でも注目されるのは,BBフォン開始の1カ月前,2002年3月に出願した特許。名称は「通信システム,通信方法,データ送受信装置及び中継装置」。内容は,「パケットによって音声を伝送する通信システムにおいて,通信先の電話番号から識別子を取得。そして,識別子で特定した端末とパケット・データを送受信する」というもの。識別子はIPアドレスと考えられる。

 BBフォンのユーザー同士が相手に電話をかける際に「0AB~J」と呼ばれる東西NTTから取得した電話番号を使い,接続時にはIPアドレスに変換してIP網経由で通話するという仕組みが特許として申請されているのである。

 さらに,企業向けのIP電話に関しても特許を出願している。名称が「構内通信システム,構内通信方法及び構内回線交換機」。2001年11月に出願し,この2003年の5月に公開済み。これは,企業の拠点間の電話機を,電話番号をIPアドレスに変換することで接続するという機能。電話番号変換用のデータベース・サーバーをインターネット上に設置するとしている。

 解釈の仕方によっては,企業のPBX(構内交換機)をIP電話化する機器やサービスがこの特許に抵触する可能性もある。

 このほか,ダイアルアップでIP電話を簡単に利用する仕組みや,飲食店などの店舗で顧客にIP電話を使ってもらう仕組みも出願済み。

 これらの4件の特許は,今のところ公開されただけで成立はしていない。今後ソフトバンク側による審査請求の後,審査を通れば特許となる。このほかにも,出願済みだが未公開の特許がある可能性もある。こうした特許の詳細に関してソフトバンクは「一切答えられない」としている。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション)