日経コミュニケーションの独自調査で,企業が利用している通信サービスの種類別ランキングが明らかになった。調査では2003年6~7月に実施し,有力企業779社から回答を得た。その中で,IP-VPN,広域イーサネット,xDSL,FTTH――について,利用中の通信サービス名を複数回答で聞いた。
IP-VPNサービスでは,NTTコミュニケーションズ(NTTコム)の「Arcstar IP-VPN」がトップ。以下KDDIの「KDDI IP-VPN」,富士通の「FENICSビジネスIPネットワーク」,日本テレコムの「SOLTERIA」と続いた。重複を除いても,IP-VPNを利用する企業の82.5%が上位4サービスのうちどれかを使っている。
一方,広域イーサネット・サービスはパワードコムの「Powered Ethernet」が断トツの首位。2位のクロスウェイブ コミュニケーションズ(CWC)が提供する「広域LANサービス」の2倍以上の利用率であった。さらに今後の広域イーサネットの利用を予定する企業の4割が,検討中のサービスとしてPowered Ethernetの名前を挙げている。パワードコムの独走はしばらく続きそうだ。
xDSL(digital subscriber line),FTTH(fiber to the home)といったブロードバンド回線では,東西NTTのサービスを利用する企業が圧倒的多数。xDSLを利用する企業では7割,FTTHでは9割もの企業が,東西NTTのサービスを採用していた。これに対し,個人向けADSLサービスで東西NTTと激しい争いを繰り広げているソフトバンクBBの「Yahoo!BB」を利用する企業は1%を切っていた。