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 パワードコムとフュージョン・コミュニケーションズは3月25日,両社の電話事業を統合することで最終合意したと発表した(写真)。2003年11月に発表した当初の構想どおり,パワードコムから切り出した電話事業をフュージョンに統合。同時にパワードコムは,フュージョン本体に対する出資比率を54.27%に上げる。電力系グループの傘下となった新生フュージョンは,電力会社が保有する光ファイバと,フュージョンのIP電話に関する技術力を組み合わせた“光IP電話”で売上高の拡大を目指す。

 統合会社となる現フュージョンの社名は変わらない。フュージョンの角田忠久社長が留任し,陣頭指揮を取る。パワードコムは電話事業をフュージョンに統合する際,関連部署の社員を150名程度出向させる。統合の期日は7月1日の予定。

 フュージョンが発表した統合後の事業計画によると,統合初年度の2005年3月期は約35億円の経常赤字を見込むが,統合2年目となる2006年3月期は,売上高995億円,経常黒字21億円を目指す。「統合するかどうかの議論の最大のポイントは,利益の出る会社になれるかどうかだった。今回発表した事業計画は必ず達成できる」とフュージョンの角田忠久社長は自信を見せた。

 統合後2~3年は,現フュージョンやパワードコムが提供している中継電話サービスが収益基盤となる。だが,「統合会社の大半のリソースは光IP電話に注力し,ここに勝負をかける」(角田社長)。03などから始まる電話番号をそのまま使え,110番や119番の緊急通報に対応した光IP電話で,NTT電話の完全置き換えをもくろむ。

 その上で,IPセントレックスや無線LANとIP電話の連携などで付加価値を付けていく。パワードコムの白石智社長は,「光ファイバの上に様々なサービスが花咲くようになる。その時に,NTTグループに比べて電力系グループがどういう立場にあるのか楽しみ」と語った。

(宗像 誠之=日経コミュニケーション)