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 CATV事業者大手のジュピターテレコム(J-COM)は4月14日,光ファイバを利用したFTTH(fiber to the home)サービスに進出することを明らかにした。今夏をメドに提供を開始する。東西NTTや電力系事業者のFTTHサービスに対抗するのが狙い。

 FTTHはマンションなど集合住宅向けに提供する。光ファイバを建物まで引き込み,棟内の配線は「さまざまな手段を考えている」(事業開発統轄部長の加藤徹氏)として既存の電話線を活用できるVDSLなどを使う。光ファイバは「自社で引く場合もあるし,NTT地域会社などから調達する場合もある」(加藤氏)という。FTTHはインターネット接続に限定。放送や電話に関しては,従来どおり同軸ケーブルを使って提供する。

 電話サービスは,従来どおり回線交換型のサービスを主軸に据える。NTT地域会社と同様の交換機を使ったサービスである。もっともIP電話にも来年をメドに取り組む。電話サービスを提供していないエリアに対して導入。その際には,「主回線」として従来の電話番号と同じ「0AB~J番号」を割り当て,110番や119番の緊急通報にも対応する見込み。

 メインとなる放送サービスも強化を図る。7月からビデオ・オン・デマンド(VOD)の実験を開始。今年度末に全国まで展開する。さらに来年以降は,家庭に配る端末にハード・ディスク・ドライブを搭載。放送した内容を録画したり,時間をずらして視聴できるようにする。

 J-COMは放送,インターネット接続,電話の三つのサービスを提供中。2004年3月末時点の加入世帯はメインの放送が155万6100。インターネット接続は66万7000世帯,電話は60万9800世帯となった。

 三つのサービスは個別に契約できる。1世帯当たりの契約サービス数は昨年12月の時点で1.55となった。前年同期の1.43から伸びた。森泉知行社長兼最高経営責任者(写真)は「複数サービスの契約を進める」ことで1世帯当たりの利用額を上乗せする目算。ちなみに,複数のサービスを加入している世帯を1とカウントすると,総加入世帯数は3月末で179万9100。前年同期比で10.6%増加した。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション)