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 東西NTTの固定電話網に2005年4月以降適用する接続料の案が固まった。4月15日,総務省の接続料に関する研究会が開催され,最終報告書案が合意に至った。接続料は東西NTT以外の通信事業者が固定電話網に接続する際に支払う料金のこと。通信事業者は,卸料金である接続料を基にユーザーの利用料金を設定する。

 研究会の名称は長期増分費用モデル研究会(LRIC研究会)。新たな計算方式,いわゆる新モデルの議論を進めてきた。新モデルでは電話局からユーザー宅につなぐための電話交換機の総コストを11.6%引き下げた。ただし今回の新モデルは,2005年4月からいつまで摘要するかは決まっていない。

 例えば,2002年度の実績から算出すると,従来のモデルでは7515億円となるが,新モデルでは6460億円となる。このほか,電話局同士を接続する中継交換機などあらゆるコストを見直した。中継網では音声をディジタル化して伝送しているという現状のネットワーク構成も反映された。

 新モデルではコストの引き下げが至上命題だった。というのも,接続料は東西NTTの電話網コストをトラフィックで割り算することで決まる。ところが分母である固定電話のトラフィックはここ1~2年で激減。旧モデルでは接続料が2割以上引き上げられる可能性が出ていた。これはユーザー料金にも影響する。

 新モデルが実際にやり取りされる接続料に反映されるまでには,まだステップが残っている。今月20日に研究会の報告書を情報通信審議会に諮問。審議会内の接続料の専門委員会で今秋まで議論がなされるからだ。

 ただし携帯電話やIP電話の影響で現在の固定電話網のトラフィック減は進行している。さらなる見直しの時期はすぐにやってくる。トラフィックの増減に依存する現在の接続料モデルを大きく変える時期に来ているといえる。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション)