カナダのノーテル・ネットワークスは無線LAN機器の新製品を8月中旬に発売する。無線LANスイッチの「WLAN Security Switch 2270」(写真),アクセス・ポイント(AP)の「WLAN Access Port 2230」と「同2231」,管理用のソフトウエア「WLAN Management System」で構成。2230はIEEE 802.11a/b/g,2231はIEEE 802.11b/gがそれぞれ利用できるAPである。
特徴は,1台の無線LANスイッチで最大36台のAPを一元管理できること。大規模な無線LAN環境での運用負荷が大幅に抑えられるという。IETF(Internet Engineering Task Force)で標準化作業中のLWAPP(lightweight access point protocol)に準拠し,各APが出力する電波の強さや,各APに処理させるトラフィックの負荷をスイッチ側で自動調整する。
さらに,複数台の無線LANスイッチを連動させてスイッチ間で負荷分散することも可能。「管理機能の魅力が伝わったおかげで,北米では発表してからわずか数日間で他社の構築案件を20件ほどひっくり返せた」(ノーテル・ネットワークスのピーター・セラリウス アルテオン&ワイヤレス・ビジネス・リーダー)。
携帯IP電話端末の音声品質を確保する機能も備えた。WiFi(wireless fidelity)のWME(wireless multimedia enhancements)と米スペクトラリンクのSVP(SpectraLink voice protoclol)に対応。音声パケットと他のパケットを区別し,音声を優先的に運べる。
予定価格は,WLAN Security Switch 2270が323万9000円。WLAN Access Port2230が10万7000円,同2231が8万9000円。WLAN Management Systemは,36台のAPを管理する場合で89万9000円。
(島津 忠承=日経コミュニケーション)