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 ソフトバンク・グループが,8月中旬から,インターネットを通してソフトウエアを利用するサービスを一部のユーザー向けに開始していたことが明らかとなった。ソフトバンクBBが「BBソフト」として,同社のADSL(asymmetric digital subscriber line)サービス「Yahoo! BB」のユーザーを対象として試験的に提供している。8月下旬までは無料で提供し,「9月中に有償の正式サービスを開始する」(ソフトバンク広報室)。

 BBソフトは,ブロードバンド環境でインターネットに接続していれば,どこでも同じアプリケーションが利用できるようになる。ユーザーのファイルはローカルのパソコンで管理する。インターネット上にディスク・スペースは用意しない見通し。ユーザーが自分の利用したいソフトウエアをインターネットで選択し,利用したい期間だけ利用するサービス。ソフトウエア1本当たりの月額利用料金は「100円から500円を中心に考えている」(ソフトバンク広報室)。

 用意するソフトウエアは,文書作成などのオフィス・ソフト,画像操作や地図,語学学習などのユーティリティ・ソフト,各種のゲームなどである。このほかライセンス料金が高額な特定用途のソフトウエアも検討している。「一太郎」で知られるジャストシステムが家庭向けオフィス・ソフトの「ジャストホーム」を提供するなど,大手のソフトウエア会社も乗り気である。開発側がオンライン向けにソフトウエアを改変する必要はない。

 BBソフトのアプリケーションは主としてソフトバンクBBのサーバー側で実行。そして,結果をユーザー側に配信し,専用のクライアント・ソフトで表示する。同サービスを利用するには,まずユーザーのパソコンにソフトウエアの実行環境「BBソフトプレイヤー」をセットアップする。BBソフトプレイヤーは米ストリーム・セオリーが開発した。「ソフトバンクBBが独占で利用する権利を取得している」(ソフトバンク広報室)という。

 対応OSはWindows XPのみである。つまり,BBソフトはWindows XPのみで利用できる。今後は,他のOSにも対応していく予定。

 ソフトバンクは元々ソフトウエアの流通で興した会社であり,“本業”自体もネットワークへと移行を始めたといえる。ソフトバンクは「BBソフトを開発会社,流通,販売店などすべての関係者にメリットがあるモデルで提供したい」(広報室)として従来の取り引きの枠組みを崩すものではないとしている。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション