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 NTTグループの次世代アクセス回線技術の展示会「つくばフォーラム2004」で,ユーザー宅まで最大速度1Gビット/秒で伝送するFTTHサービスの登場が間近であることが明らかになった。

 対象となるのは,東西NTTやソフトバンクBBなどがこぞって採用を決めたFTTHの新技術「GE-PON(gigabit Ethernet-passive optical network)」を使ったサービス。GE-PONは,最大1Gビット/秒の光ファイバを複数のユーザーで共用するが,ユーザー宅への速度は宅内装置の処理能力の制限を受ける。ソフトバンクBBは「ギガ・ビービー」とギガを全面に押し出したサービス名を採用しているが,実際にユーザー宅内に設置する装置の最大速度は100Mビット/秒である。東西NTTも当面は,最大100Mビット/秒で提供する見通しだ。

 本当に「ギガ」のサービスを提供するには,ユーザー宅内用の装置が最大1Gビット/秒の処理性能を持つ必要がある。だが,ギガ対応の装置は,(1)装置コストが高いこと,(2)1Gビット/秒の速度が必要なアプリケーションが見えないため,供給が始まるまでには時間がかかる思われてきた。

 ところが,「メーカー各社が一斉に開発を始めたため,需要も見えないのに,ギガ対応の装置が安くなっている」(メーカー担当者)。最大速度が100Mビット/秒のGE-PON対応装置は,1ユーザー当たり1万5000円前後が相場と言われる。これをギガ対応にしても,「1ユーザー当たり5000~6000円を上乗せした程度で提供できる」(メーカー担当者)と言う。

 この背景にはソフトバンクBBの動きがある。ソフトバンクBBはFTTHサービス「Yahoo! BB 光」の発表会見で,「ユーザー宅まで1Gビット/秒で通信できるメニューを計画中」(孫正義社長)であることを明らかにしている。ソフトバンクBBがサービスを始めれば,競合するFTTH事業者も一斉にギガ対応装置の提供に踏み切る可能性が高い。メーカー各社が,早めに準備を進めた結果,低価格化を実現できたというわけだ。

 つくばフォーラム2004は,茨城県つくば市にあるNTTアクセスサービスシステム研究所で21,22日の二日間にわたり開催した。最終日は16時に幕を閉じた。

(山根 小雪=日経コミュニケーション