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 ソフトバンクは10月26日,英ケーブル・アンド・ワイヤレスの日本法人ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC(C&W IDC)を買収すると発表した。国際電話/国際通信の売上規模は,7月に買収が完了した日本テレコムと合わせるとKDDIに次ぐ第2位に浮上する。買収金額は123億円。実際の買収時期は年明けになる予定。

 買収後も,C&W IDCはソフトバンクのグループ企業として存続する。国内の既存ユーザーもすべて引き継ぐ。C&W IDCの2004年3月期の売上高は713億円。純損失は66億7100万円の赤字となっている。売上のうち,国内ユーザー向けは500億円弱を占める。ソフトバンクは,設備コストの効率化で同規模の売上高を維持しながら,2年以内の黒字化を目指す。

 設備コストの効率化は,7月に買収した日本テレコムとの相乗効果で実現する。C&W IDCは現在,KDDIなど他事業者から回線を借りて,基幹網を構築している。2005年3月末をメドに,この基幹網をすべて日本テレコムの基幹網に置き換えていく。さらに,「おとくライン」と同様に固定電話サービスを提供し,電話網も共通化していく。

 C&W IDCの国内ユーザー向け売上高500億円の内訳は,国際電話が320億円,国際通信が52億円,IPサービスが55億円,ホスティング・サービスが16億円となっている。ソフトバンクは,海外向けトラフィックが主流のC&W IDCを取り込むことで,1回線当たりのARPU(1契約者当たりの月間平均収入)の底上げを狙う。さらに「ユーザー規模を拡大することで,NTTグループの電話網に流れ込まない音声トラフィックの構造を作り出す」(ソフトバンクBBの宮川潤一取締役=写真)ことでも,ARPUの底上げを図る。

(加藤 慶信=日経コミュニケーション