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 加入者数が少ないPHSが幸いした--。

 新潟県をエリアとする東北電力系の通信事業者,東北インテリジェント通信(TOHKnet)新潟営業所の瀬倉真一副所長は地震発生時の社員との連絡にPHSをフルに活用した。

 すべての携帯電話やNTT東日本の固定電話はどれも23日午後6時前の地震発生と同時に発信を一斉に規制。極めてつながりにくい状態となった(写真,27日発生した震度6弱の余震直後)。

 ところが,PHSは地震発生直後でも「発信規制をかけるまでに至らず,通常通りに通話ができた」(瀬倉副所長)のだ。具体的には,TOHKnetの社員は同社自身がサービスを提供しているPHSを全員が携帯している。このPHSを使って,社員同士が連絡を取り合うことができたのである。ただし「新潟市の市街地を離れると,アンテナがないため使えない」(瀬倉副所長)との弱みも。NTTドコモでは「PHSに関しては主体がデータ通信に移行している上に,足回り回線にNTT東日本のISDNを利用しているため問題の切り分けが難しい。そのため,発信規制の根拠となる細かなデータを収集していない」(広報部)。

 携帯電話に押されてユーザーが減り続けているPHSであるが,震災には強かったようだ。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション