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 総務省は1月18日,「ワイヤレスブロードバンド推進研究会」の第3回会合を開催した。携帯電話や無線LAN,情報家電など今後の無線通信の中核となるサービスの利用拡大のための施策について議論する。

 今回はこれまでの議論を基に,事務局である総務省が無線サービスに関する論点案と,研究会の参加者に実施したアンケート内容を公表した。論点案として総務省が提示したのは(1)無線サービスが利用者に何を提供できるのかというユーザーの視点,(2)事業者やメーカーなど産業へのインパクト,(3)ディジタル・デバイド解消など公共性についての考え方--の3点。

 研究会の参加者に実施したアンケートからは,今後有望な無線ブロードバンドのシステムが明らかになった。具体的には,第4世代移動通信システム,WiMAX,無線LAN,UWB,ITSなど10種類以上が列挙された。

 これに対して,多くの参加者から出た意見は「技術が多すぎて,どこから議論を始めていいのか分からない」(KDDIの村上仁己・執行役員技術開発本部長)。「無線技術を電波の到達距離で分類するだけではなく,アプリケーションや制度,ビジネスモデルなど様々な視点から分類して多面的に議論した方がいいのではないか」(ルートの真野浩社長)といった意見が出た。

 一方,情報通通信ネットワーク産業協会・次世代情報家電ネットワークタスクフォースの桂靖雄座長は「無線技術だけで見た場合には周波数利用効率の高いものが良いのだろうが,ユーザー視点で見た時にはコストや需要を勘案する必要がある。ある程度需要を予測して,高いものから優先して取り入れていくべきではないか」とコメント。これに対してNECの古谷之綱構成員が「ユーザーの視点も大事だが,ある程度無線技術の事業範囲を定める必要があるのではないか」と反論するなど,今後の技術論点の絞込みについて活発な議論が交わされた。

 次回の会合以降は,総務省の出した論点を中心に,今回の会合で出された様々な意見を加味した議論が展開される予定。総務省は2005年3月に中間報告書をまとめ,2005年11月まで議論を続けていく方針である。