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 トヨタ自動車グループのCATV事業者「ひまわりネットワーク」(愛知県・豊田市)とシスコシステムズは2月23日,ユーザー宅までの最大伝送速度が下り1Gビット/秒のインターネット接続サービスを実験すると発表した。愛知県で開催する万国博覧会に合わせ,同会場近くでトヨタ・グループが展示する未来の住宅内で3月25日からデモを実施する。サービスを前提としており,2006年初頭までに投入する。

 ひまわりネットワークが採用するのは,シスコシステムズが開発している「ワイドバンド テクノロジー」と呼ばれる技術。従来のCATVインターネットで利用している伝送チャネルを複数束ねることで,1Gビット/秒を実現する。ネットワークの構成としてはユーザー宅のエリアの近くまでは光ファイバを使って伝送。その先は既存の同軸ケーブルを使ういわゆるHFC(hybrid fiber coax)方式。「今のところ下り100Mビット/秒を超えている。上りの速度や下りの速度アップなど,詳しいデータは今後公開したい」(ひまわりネットワーク)。

 ひまわりネットワークは高速回線を,高精細なハイビジョン映像データの伝送,ビデオ・オン・デマンドの家庭向けサービスなどに活用していく。放送の帯域ではなく,データ通信の帯域を利用することで,放送サービスの付加価値を高めたい考え。また,「家族がインターネットを同時に利用しても,スループットが落ちない点もアピールしたい」としている。

 ワイドバンド テクノロジーは業界団体のケーブル・ラブズが策定している技術標準DOCSIS(data-over-cable service interface specifications)がベース。シスコは年末から2006年初頭にかけてワイドバンド テクノロジーの通信機器を製品化する。最終的にはDOCSISが策定中の高速仕様との互換性を持たせる見通し。

 なお,ユーザー宅まで伝送速度1Gビット/秒のインターネット接続サービスは,既にFTTH(fiber to the home)事業者のケイ・オプティコムが今夏の投入を明らかにしている。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション