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 NTT西日本は4月7日,“3G/無線LANデュアル端末”を使ったモバイル・セントレックスを導入するためのパッケージ「モバイルIPセントレックスソリューション」を発表した。6月から提供を開始する。

 同社が“FOMA/無線LAN”ではなく“3G/無線LAN”という用語を使ったのは「今後,FOMA以外との組み合わせもあり得るため」(NTT西日本)。今後発売が予想されるKDDIのデュアル端末などを含めて,幅広く製品を組み合わせていくものと思われる。

 6月に提供を開始するパッケージは,従業員数50人程度の中小規模事業所をターゲットにしたもの。無線LANアクセス・ポイント(AP)1台当たりの端末同時接続台数は,6台程度を想定する。また,2005年度下期をめどに大規模事業所向けのメニューも用意する。

 モバイルIPセントレックスソリューションは,NTT西日本の法人向けIP電話サービス「ひかり電話ビジネスタイプ」と組み合わせるパッケージ。6月に提供する中小規模向けパッケージは,(1)無線LAN AP付きSIPサーバー,(2)VoIPゲートウエイ装置,(3)NTTドコモのFOMA/無線LANデュアル端末「N900iL」,(4)固定IP電話機──で構成する。

 (1)は,アイコムや日立インフォメーションテクノロジーの機器を想定している。また端末は,FOMA契約を結ばないN900iLの“白ロム”や専用の無線IP電話端末の使用も考慮する。さらに,オプションで単体の無線LAN APや無線LAN区間の音声品質を評価するための「VoIP音声品質診断サービス」も用意する。

 価格は約40万円からの予定。無線LAN AP付きSIPサーバー,サイト・サーベイ,設計費,工事費,試験費を含んだ概算費用で,端末や回線の費用は含んでいない。

(大谷 晃司=日経コミュニケーション