東京・池袋のサンシャインシティ文化会館で開催中のイベント「IPテレフォニー&ケータイソリューション2005」で富士通は,本日発表した大規模ユーザー向けのSIP(session initiation protocol)サーバーの新製品「CL5000」を初公開している(写真1)。これは,無線LAN対応FOMA「N900iL」を約6000台導入して話題になった大阪ガスが採用した製品。「当初は従来からあるSIPサーバー『IP Pathfinder』を大阪ガスに提案していたが,CL5000の製品化が見えてきたので途中で提案を切り替えた」(説明担当者)という。富士通の展示ブースでは,説明担当者をつかまえて大阪ガスの導入事例について質問する来場者の姿が目立つ(写真2)。
そのほかの先行ユーザーとしてはサントリーも,約2500台の固定IP電話機とCL5000を導入している。同社は2008年をめどに1万台までIP電話機を増やす予定だ。
CL5000は1台で最大2万端末まで制御できるシステム容量を持つ。ユーザー数がそれ以上に増えた場合は,CL5000の台数を増やして拡張できる。説明担当者によると「CL5000は競合製品と比べて,冗長化した場合の切り替え時間が早いことが最大の特徴」。
CL5000で使えるIP電話端末は,固定IP電話機の場合は基本的に富士通製の製品を推奨している。その他のメーカーの端末は,相互接続が問題ないかどうか事前検証が必要。無線IP携帯端末の場合は,NTTドコモの無線LAN対応FOMA端末「N900iL」と日立電線の「WIP-5000」に対応している。
5月19日~20日、サンシャインシティ文化会館(東京・池袋)で開催(日経BP社主催)。
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