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 NTT東西地域会社を中心とした通信事業者が2007年2月から,ユーザーが既存の電話番号を利用し続ける「番号ポータビリティ」の新制度を導入することが明らかとなった。総務省が総務大臣の諮問機関である情報通信審議会に番号ポータビリティの新制度を諮問。意見募集などを経て,今年中に制度化する見通しとなった。

 対象となるのは東京23区内ならば「03」で始まる,いわゆる「0AB~J」番号。従来の0AB~J番号のポータビリティは,制度を利用するユーザーが別の0AB~J番号を転送先として用意する必要があった。使われない0AB~J番号が一つでき電話番号が2倍消費されるため問題となっていた。また,番号ポータビリティを利用すると,東西NTTの電話網利用料である接続料の負担額が増える場合があり,その点についても問題が指摘されてきた。

 このため,東西NTTが「一般番号ポータビリティの実現方式の見直し検討会」を2004年7月から開催し,他事業者との議論を重ねてきた。その結果,新たな番号ポータビリティ方式を導入することを6月16日に合意。2007年2月1日に導入することとした。

 新たな番号ポータビリティの方式は(1)「二重番号解消機能」と,(2)「網間リダイレクション機能」というもの。

 (1)はユーザーが乗り換えた事業者に転送する際に,相手先ユーザー個別の電話番号ではなくユーザーが収容されている交換機の番号を指定する方式。電話番号を2倍消費する問題を解消できる。(2)は事業者が接続の前段階として東西NTTにユーザーが事業者を乗り換えているのかどうかを問い合わせ,乗り換え先の事業者までの接続ルートを最適化する。二重番号に加えて,接続料の問題も解消できる。

 総務省は今秋にも番号ポータビリティの接続料など制度に関わる法律や規則を改正。東西NTTなど通信事業者は来年から新しい設備の開発に取りかかる見通し。なお,日本テレコムなど他事業者から,東西NTTの電話サービスへと乗り換える場合に番号が変わらずに移転できる“逆番号ポータビリティ制度”の導入は見送られた。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション